後飾り祭壇は誰が用意するのか
──飾り方・いつまで・そのあとの処分

「後飾り祭壇を自分で用意しなければいけないのか」と不安になって調べている方に、まずお伝えしたいことがあります。

はじめにお断りしておきます。後飾り祭壇は、葬儀社・地域・お寺によって、段数も配置も飾るものも大きく異なります。「これが正解」という決まった形はありません。この記事に書いているのは、あくまで一例です。ご自宅に組まれた形と違っていても、どちらかが間違いということではありません。

多くの場合、葬儀社が組んで、その場で説明します

後飾り祭壇(あとかざりさいだん)は、火葬のあとご自宅に戻られてから、ご遺骨や白木位牌を安置しておく祭壇です。

現場では、私たちが伺って組み立て、飾り付けたあとに、ご遺族へ説明をしていました。

実は、ご遺族から後飾りについて質問を受けることはあまりありませんでした。組んだ直後にこちらから説明していたからです。疑問が生まれる前に説明が終わっている、という状態でした。

ですから、これから葬儀を迎える方は、まず依頼している葬儀社に「後飾りはどうなりますか」と聞いてみてください。一から自分で用意する必要はない場合がほとんどです。

実際に組んでいた形(二段の場合)

以下は、私が勤めていた会社での組み方です。冒頭に書いたとおり、段数も置き方も、葬儀社・地域・お寺によって変わります。そのまま正解として受け取らず、あくまで一例としてお読みください。

勤めていた会社では、後飾りは二段が標準でした。

1段目(上段)

  • 遺影
  • 落雁の代わりに供える、砂糖でできたお供え物(砂糖盛りと呼ばれることもあります)

砂糖のお供えは、葬儀社や地域によってあるところと無いところがあります。もともと落雁は、かつて貴重だった砂糖をお供えして故人を敬うという意味があるとされ、その流れをくむものです。

2段目(下段)

  • ご遺骨(骨壺)
  • 白木位牌
  • 式で使われたお供え物、果物など

白木位牌は、2段目に置くこともあれば、後述する枕机のほうに、仏具と一緒に置くこともありました。

そして、祭壇の周りに供花を飾ります。

なお、一般的な解説では「上段に遺影・白木位牌・ご遺骨をまとめて安置する」と説明されることが多くあります。これも間違いではありません。三段で組むところもあります。

飾る配置は、葬儀社・地域・お寺によってさまざまです。ご自宅に組まれた形が、その葬儀社の形であり、その地域の形です。ネットで見た配置と違っていても、直す必要はありません。

ご飯(仏飯)は枕机に置いていました

枕机(まくらづくえ)は、四十九日までのあいだ使う、仮の経机です。後飾りとあわせて用意し、ここに仏具を並べます。

ご飯は、この枕机に置いていました。

ご遺族には、「できれば毎日お替えください。難しければ、毎日でなくても大丈夫です」とお伝えしていました。

毎日替えられないことを気に病む方がいらっしゃいますが、無理をして続けるものではありません。できる範囲で構いません。

仏壇があるお宅では、どこに置くのか

一般的には仏壇の前に置くと説明されますが、実際には家の広さによります。

現場では、故人のお部屋か、置けるスペースに設置していました。仏壇の前にきちんと置けるお宅ばかりではないからです。

仏壇の扉については、開けたままにしていました。ただし、これは考え方が人によって違うところです。閉めておきたいというご家庭に、開けるよう強制することはしませんでした。

方角についても、あまり重視されていません。置ける場所に、きれいに設置できればそれで構いません。

いつまで飾るのか

仏式では、四十九日(忌明け)まで飾るのが一般的です。

この間、初七日・二七日といった七日ごとの法要にも使いますし、弔問に来られた方が手を合わせる場所にもなります。

四十九日のあと、どう処分するのか

お焚き上げです。

勤めていた会社では、お焚き上げの代行を有料サービスとして用意していました。お寺でお焚き上げをしていただくかどうかは、ご遺族の判断です。

そしてこの処分の話は、式の見積もりの時点で説明していました。四十九日が明けてから「これはどうすれば」と困ることのないように、先にお伝えしておくためです。

もし説明を受けた記憶がなければ、葬儀社に問い合わせれば対応してもらえる可能性があります。まず確認してみてください。

神道・キリスト教の場合

仏式以外のお宅でも、同じように祭壇を組んでいました。

違いは、その宗教に合ったものを置く、という点くらいです。ご遺骨と遺影を安置して、弔問の方が手を合わせる場所をつくる、という役割は変わりません。

ご自宅の宗教・宗派がはっきりしない場合は、仏壇や祭壇の特徴から推定する診断もご利用ください。

最終的な確認先

あらためて書きますが、後飾りの形は葬儀社・地域・お寺・ご家庭によって違います。ここに書いたことは一例にすぎません。

実際の飾り方や片付けについては、まず依頼した葬儀社に確認してください。作法について迷われたときは、菩提寺(お付き合いのあるお寺)にご相談ください。